【used to】と【be used to】の違いとは?
used toとbe used toの2つは、見た目はbeがつくかつかないかだけの違いに見えますが、意味や使い方、文法的にも全く異なるものです。
useの本来の意味は「使う」ですが、どちらにも「使う」の意味はありません。
used toとbe used toがどう違うのか、実際の例文を見ながら両者の意味や使い方の違いを押さえていきましょう!
過去の状態や習慣を表すused toとは?
used toは、過去の習慣や過去の状態を表す助動詞です。
canやmustなどの助動詞と同じで、後ろに動詞の原形を置いて使います。
過去の習慣の意味は
「(昔は)よく~したものだった。」「(以前は)~したものだった。」
と訳します。
一方、過去の状態の意味は
「(昔は)~だった。」「かつては~だった。」
と訳します。
それぞれ実際の例文でどのように使えばいいか、一緒に見ていきましょう。
まずは、過去の習慣を表すused toの方からです。
例えば
という英文があるとします。
used toには「昔は(以前は)やったけど、今現在はしていない。」という、過去の習慣と現在の習慣の比較というニュアンスを含んでいます。
さらに、一般的には『長期間過去にやっていた習慣』に対してused toを使います。
この場合も、最低でも何か月間か、何年間か釣りに行っていたことを表します。
他にも
など過去にたばこを吸っていたが、今はやめているなどもいう事ができます。
人によって期間の感覚は異なりますが、何日間かしかやっていない時はused toは基本使用しないと思って間違いないでしょう。
used toとよく同じように使われる助動詞would
wouldはwillの過去形ですがさまざまな意味で使われることが多い助動詞です。
大学受験などでよく出題されるのは、拒絶を表す「どうしても~しようとしなかった。」などの珍しい意味のwould です。
このようにさまざまな意味で使われるので、文脈に応じて訳し分けしていくことが大切です。
wouldも助動詞なので、直後には動詞の原形を置いて使います。
よくused to とwouldは過去の習慣の意味で使う場合は、全く変わらないで同じように使えると言われますが、実はここにも微妙なニュアンスの違いが存在します。
wouldの場合は、過去の継続した習慣ではなく『ある一定期間だけの突発的な習慣』や『不規則な習慣』を表します。
そのためwouldを使うときは頻度を表す副詞のoften、sometimes、alwaysなどを一緒に使うことが多いです。
例えば
(彼女は幼い頃よくアイススケートをしに行ったものだった。)
という英文があるとします。
used toとくらべwouldになるとずっと~していた、よく~をしていたというよりは、何度かしたことがある、過去に短期的でもアイススケートに行っていた習慣があったことだけを指します。
他の例文でも見てみましょう。
(私が高校生の頃はよく怒られたものだ。)
これも毎日毎日怒られていた訳ではないが、高校生の頃は頻繁に怒られていたという習慣を表しています。
それに加えて、used toは現在の習慣との比較をしているのに対し、wouldは現在の習慣がどうであろうと関係なく、過去の習慣のみを指すのです。
また、used toのもう1つの意味である、過去の状態についての例文も見て見ましょう。
(かつて、(昔)セカンドストリートには図書館があった。)
このused toにも先程の過去の習慣と同じで、「過去にはあったけど、今現在は存在しない」という、過去の状態と現在の状態との比較が含まれています。
図書館は人気がなくなり、壊されてしまったのでしょうか?
それとも、別の場所に移転して、今は違う建物が建っているでしょうか?
他にも人の状態の現在とは違う過去の習慣もいうことができます。
この文も過去はそうであったが今はそうではないという状態が表されています。
ちなみに、こちらの文章はwouldでの書き換えはできません。
wouldに書き換え可能なのは、あくまでも過去の習慣を表すused toだけと覚えておいいてくださいね!
be used toとget used toの意味と使い方の違いとは?
それでは次に、be used toとget used toのそれぞれの意味と使い方の違いについて見ていきましょう。
be used toの基本的な意味は、「~に慣れている。」「~することに慣れている。」という意味です。
さっきのused toとは、意味が全く違いますね!
used toの場合は助動詞の扱いでしたが、be used toの場合、toが前置詞として扱われます。
be used toのtoの直後には名詞か動詞の場合は動名詞、つまりing形を置くことになります。
ケンジが車の運転に慣れているという『状態』を指すのが、be used toです。
be used toと似ているもので、get used toがあります。
こちらもbe used toと同様に、toの直後には名詞か動名詞を置いて使います。
be used toが『慣れている状態』を表すのに対して、get used toは『慣れる経過』を表すので、ニュアンスや使い方が全く異なります。
be getting used toのように進行形にすると、まさに今現在、徐々に慣れてきているところだという意味合いを強く出すことができます。
今の例文はtoの後ろに名詞を置いたバージョンでしたが、動詞を置いたバージョンでも意味合いは変化しません。
彼女は、今自動車教習所に通って練習をしているのでしょうか?
動詞の場合も、名詞の場合と同様に進行形にすると、車の運転がだんだん上手になってきているニュアンスを出すことができます。
また、get used toを過去形や未来形にした場合はどのような意味の変化になるのでしょうか?
過去形の場合
となります。
何度も車の運転の練習を繰り返し行い、既に慣れてしまっている『結果』を表す時に使います。
未来形の場合
となります。
未来形の場合は、今車の運転の練習をあれだけしているのだから、近い将来うまく運転できるようになるという『予想や予測』の意味合いを含んでいます。
まとめ
同じusedという英単語を含んでいても、これだけ意味や使い方、ニュアンスなどが変わるのですね!
また、通常のuseの過去形のused(ユーズドゥ)は発音が濁りますが、今回ご紹介したused toやget used toなどのusedの発音はユーストゥと濁りません。
発音が違うので、リスニングや会話の時はよく聴くと聞き分けられるはずですよ。
文章になると形がかなり似ているので、今回挙げた例文をしっかり暗記して、時と場所に応じて使い分けてみてくださいね!
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