仮定法は時制が肝!時制を攻略し仮定法をマスターしよう!
中学校3年間では、英文法の基礎を学習しますよね!
「中学校までは英語が得意だったのに。」とか、「高校になって、英語の文法が難しくなった!」という人がいますが、実はそんなに高校で習う単元は多くないのです。
高校で新たに習う大きな単元は、過去完了や未来完了、現在完了進行形などの完了形の発展編、仮定法、関係副詞、分詞構文ぐらいで、残りの単元は全て中学で習った単元の応用だけです。
その中でも、中学でも全く出てこない文法なので、特に仮定法がよく分からないという声を聞きます。
仮定法は高校英文法の重要単元の1つ!
今まで習った英文法と仮定法の違いが、よく分からない人が多いようです。
仮定法攻略の鍵は、題名にもありますが、『時制』です。
時制とは、みなさんご存じの通り、過去、現在、未来の3つを指します。
実はきちんとこの区分けができれば、仮定法を攻略することは簡単なのです。
それでは、なぜ『時制』を攻略すれば、仮定法が分かるようになるのかを見ていきましょう。
直接法と仮定法の違いとは?
ありのままの事実を英文にしたものを、直接説明しているので、『直接法』と言います。
また、その反対でありもしない事実を英文にしたものが、もしあったらと仮定している文章になりますので、『仮定法』と言います。
例えば、以下のような文章があったとします。
もちろん、今現在のことを言っていますから、動詞の時制は現在形になります。
さて、仮定法の場合はどんな文法の形で表すことになるのでしょうか?
仮定法の英文を作る際のポイントとは?
仮定法の場合は、『動詞の時制』が直接法の文章と異なるのが肝です。
前述しましたが、時制は普通、過去、現在、未来の3つです。
仮定法を考える上では、もう1つの時制を作って考えてみましょう。
過去、現在、未来の他にもう1つ、『大過去』と呼ばれる時制です。
でも、本当はこんな時制は存在しませんが、文法を分かりやすく説明するために、過去よりも前のことを『大過去』とここでは置くことにします。
直接法にも、現在形、過去形、未来形が存在するように、仮定法にも『仮定法過去』、『仮定法過去完了』という時制が存在します。
初めに、仮定法過去の英文を例にとって説明していきますね。
まず、仮定法過去の基本形ですが、『If+主語+過去形の動詞, 主語+wouldかmightかcould+動詞の原形~.』になります。
助動詞のwouldは『~だろう』という意味で、mightは『~かもしれない』という意味で、couldは『~できる』の意味で使います。
今度は動詞の時制に注目です。
If節中の動詞は過去形、主節の助動詞の部分も全て過去形になっていますね。
仮定法過去は、『現在の事実に反する仮定』を表す時に使います。
仮定法の場合は、『どの時制の事実に反する仮定か?』をよく考えてみましょう。
英語で表す時には、1つ前の時制で表記すれば良いのです。
つまり、今回の仮定法過去の場合は、現在の事実に反する仮定ですから、1つ前の時制が『過去』となるので、『過去形』で表すのです。
例えば
If I had time, I would wash my car.(もし時間があったら車を洗うことができるのに)
If I had enough flowers, I could make a bouquet.(もし十分にお花があればブーケを作ることができるのに)
となります。
動詞の時制は1つ前の過去で表し、訳は『現在の事実に反する仮定』ですから、もちろん、現在で訳すことになります。
ただし、If節に来る動詞が一般動詞ではなく、be動詞だった場合には、人称に関わらず全てwereを使うことができます。
なのでIf he were~やIf I wereとなっていた場合に仮定法だと簡単に判断することができます。
また、仮定法過去完了の方も見ていきましょう!
仮定法過去完了の基本形は、、『If+主語+had+動詞の過去分詞, 主語+wouldかmightかcould+have+動詞の過去分詞形~.』になります。
今度は、『過去の事実に反する仮定』になります。
それなので、『過去』の1つ前の時制である『大過去』の形、つまり『過去完了の形』で表記することになります。
過去完了は一般的には、『had+動詞の過去分詞形』で表しますが、主節の助動詞が入っている部分は、動詞の原形を置かなくてはならないので、『主語+wouldかmightかcould+have+動詞の過去分詞形~.』になり、hadはhaveの原形になります。
さっきの例文を仮定法過去完了に書き直してみましょう!
If I had had time, I would have washed my car.(もし時間があったら車を洗うことができたのに)
If I had had enough flowers, I could have made a bouquet. (もし十分にお花があればブーケを作ることができたのに)
となります。
動詞の時制は1つ前の大過去(過去完了)で表し、訳は『過去の事実に反する仮定』ですから、もちろん、過去で訳すことになります。
これで直接法と仮定法の違いを見分けるためには、時制にしっかり注目することが大切だということが分かりましたね!
直接法はそのままの時制、仮定法は1つ前の時制で英文を書くのがポイントになります。
I wishの文章もラクラク!
仮定法の文章の中には、基本構文として『I wish~.』の文章があります。
仮定法過去の場合は、『I wish+主語+過去形~.』、仮定法過去完了の場合は、『I wish +主語+had+過去分詞形』になります。
例えば、仮定法過去だと
仮定法過去完了だと
というような文章になります.
こちらも先程のIf節の文章と変わらず、時制の1つ前で英語表記するのが原則です。
まとめ
仮定法は、書きたい時制の1つ前の時制で英語表記すれば良いことが分かりましたね!
同じ時制だと直接法と混同してしまうので、時制を変えることが必要だったからです。
今回ご紹介したのは、仮定法の本当に基礎文法になるので、基礎文法をマスターしたら、応用編にも是非チャレンジしてみてくださいね!
大学入試の問題などには、前半のIf節が仮定法過去完了で、後ろの主節が仮定法過去など、同じ文章内で時制が変化するものがあります。
それでも、基本は今回ご紹介したものと変わらないので、『どの時制か基軸になるか?』をよく考えて解いてみましょう!
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